外伝チククの小さな冒険後編
チククは、やっと白いものから抜け出し、
真っ先にテパルのもとへ走った。
気のせいか、いつもより体が軽く感じた。
チクク「テパル、大丈夫?」
テパル「う、うん・・・チククは?
・・・ってチクク!?」
チクク「僕がどうかしたの?」
テパル「チクク、ヒーローカオスになってるよ!!」
チククは驚いて、自分の手を見てみた。
先が赤くなって透けている。
ポヨのある辺りをさわってみると、
ポヨが輪になっていた。
チクク「なんだか自信が沸いてきた!
あの技ができるかもしれない!」
テパル「あ、あの技って?」
チクク「テパル、放れてて。フラッシュアロー!!」
ルビーが使うあの技と同じものが出てきた。
なんだか、ルビーと会う前、
ずっと前から知っていた気がした。
技を受けた相手は、煙を出して消えていった。
それと同時に風景がぼやけ始めた。
チクク「な、何!?」
チククが気が付いた場所、そこは泊まっていた宿屋だった。
隣では、ルビーがいびきをかいて寝ている。
チクク「夢・・・」
チククは、鏡で自分を見た。
元の子供のチャオに戻っている。
それでもチククは、自分もいつか
ヒーローになれる。
そんな満足感でいっぱいだった。
ジュエル・ファンタジー外伝終わり