第1話
ポップです! 12才ですぅ。
ヒーローガーデンは、今日も平和満点!
泉にわいた聖水で顔を洗って、また1日がはじまりましたぁ。
の~んびり、ゆ~ったりとした毎日です。
くかくかお昼寝、がぷがぷご飯、すいすい泳いで。自由きままです。
…そんな平和なガーデンに、事件がまいこんできました。
ガーデンの入り口が、立ち入り禁止のダークチャオに突破されてしまったのですぅ。
入り口にいたチカラタイプは、全滅だそうです。
私達には 避難命令がだされましたぁ。
でも、どこに隠れよーかなぁ。
そうだ! あそこの草むらなら、誰にもみつかんないよね。……あれ先客が。
って黒い!? ダークチャオ!?
「…誰だ!?」
「ポップですぅ!」
………………とっさのことについ返事を。
「…俺はビターだ」
あら、けっこう礼儀ただしいんですねぇ♪
ダークチャオは、乱暴で悪戯好きだって聞いてたんですが。
「何故ここへ来た? 逮捕するためか?」
「私は隠れよーと思っただけです。ビターさんこそ、なんでここに来たんですかぁ?」
「俺は」
「俺はぁ?」
俺は なんなんですかぁ?
「…お前に話す義務はない」
「そうですねえ」
「…ここからうせろ。お前といると調子狂う」
「あら、私はそうは思いませんよ?」
「……なんで隣に座るんだ」
「細かいことは、気にしなーい」
なんか、ビターさんって良い人みたいですし。
「…細かくねぇよ……」
「サランラップ!」「シャラップだろ」
そうでした。
「…俺はさぁ」「へ?」
「ここの聖水ってのが飲みたくて、来たんだよ」
あら? さっき、話す義務はないとかおっしゃっていませんでしたっけぇ?
ま・いいや。話してくださったんですものね~。
「じゃ、さっき飲んだし。俺帰る」
「私も今度 ダークガーデンに遊びにいきますぅ」
「え。やめとけよ、あそこの門番強いぜ? ダーチャは乱暴だし」
私はにっこり笑って 手をふりました。
ビターさんは、納得のいかない顔つきのまま帰っていきました。
大丈夫ですよぉ、だってきっと
…ビターさんが助けてくださるでしょ?