だてんのつばさ。

ボクは、気高いヒーローチャオ。
気高いヒーローチャオには、美しく整備されたヒーローガーデンが良く似合うちゃお。

気高いボクに会いたくて、たくさんの下賤のチャオどもがやってきたちゃお。

ふ。
気高いボクにあこがれるのは分かるちゃおけど、下賤のチャオに用は無いちゃお。
失せろちゃお、下賤のチャオ!!

…って、こいつら失せやしないちゃお。下賤のチャオはあつかましくてかなわないちゃお。

ちっ。
なんか居心地悪くなってきたちゃおから、下界のチャオガーデンにでも行ってみるちゃお。

ちゃお?
下界のチャオガーデン、チャオがいっぱいちゃお。…。

はう!
ボクのヒーローガーデンもいっぱいちゃお~!!

じゃあ、じゃあ、
奈落の底のダークガーデンに行くちゃおか?気高いヒーローチャオのこのボクが?

い、嫌ちゃお~~~!

でも、あそこでしばらく我慢すれば、ヒーローガーデンに空きが出来るかもしれないちゃお。
そうちゃお、ピアノのお稽古したいチャオがいたちゃお。
あいつが幼稚園に行けば、ヒーローガーデンに空きが出来るちゃお!
またヒーローガーデンに戻れるちゃおなら、我慢するちゃお。


ちゃお~、さすがは地の底のダークガーデンちゃお…。
薄汚いダークチャオどもがいっぱいいるちゃお。

気高いヒーローチャオのボクは、いじめられちゃうかもしんないちゃお。

ぷるぷる。

ちゃお、知らない薄汚いダークチャオがやってきたちゃお。い、いじめられるちゃお?ぷるぷる。


~しかし、ダークチャオは「遊ばないちゃお?」と笑って言いました。~


そ、そうちゃお。
周りが薄汚いダークチャオばかりちゃおからって、ひとりぼっちはつまらないちゃお。
誰とでも仲良くなって、お友達になるちゃお!!




しばらくたって、ヒーローガーデンに戻れたヒーローチャオ。
口笛吹いて、ダークガーデンに遊びに行きました。

知らないダークチャオは、もういません。
みんな仲良しなお友達チャオです。



おしまい。

この作品について
タイトル
だてんのつばさ。
作者
あさぼらけ
初回掲載
週刊チャオ第159号