落し物

シャワーが好きなチャオなので
じょうろで水をやっている
立って上から
じゃあじゃあじゃあじゃあ
かけるのだ

雲にでもなった気分で
安らかに私はこの子を見つめている
きっとこの子は雨も好き
私も雨が好きだった
わざと傘を持たずに出かけて
彼の傘に入るのが

傘の中で思いきりくっ付いても
肩はいつも濡れてしまう
私の右肩
あの人の左肩
だけどそれが一番嬉しかったのだ

じょうろのシャワーが止まってしまうと
物足りないとねだられる
顔に残った水滴がこらえきれず
ゼリーのような丸い体を滑っていった
近くの水滴を巻き込んで
最後はただの水となり
ガーデンの土にしみるのだ

そうやってチャオは綺麗な水滴を落としていく
水滴を落とせない私は再びじょうろに水を溜める

このページについて
作者
スマッシュ
掲載日
2012年12月11日
ページ番号
33 / 40
この作品について
タイトル
チャオの詩
初回掲載
2011年3月31日
最終掲載
2020年9月16日
連載期間
約9年5ヵ月20日