あくまでも

あくまでぼくは
ゴキチャオと呼ばれているけれど
ただのチャオ
それでもぼくは
ゴキブリを見たら
ちょっと嬉しくなるんだ

はじめてぼくも
あの人みたいにスリッパ持って
ゴキブリを叩いたんだ
そしたらぼくの
体の中を冷たい風がつかんで
涙が止まらない

泣いてるぼくを
撫でる手の温かさは
命を伝うはずなのに
いつかはぼくも
寒さを忘れて
風と走り回る

そのときぼくは
これでもいい そう思うんだ
あくまでぼくは

このページについて
作者
ダーク
掲載日
2012年2月23日
ページ番号
26 / 40
この作品について
タイトル
チャオの詩
初回掲載
2011年3月31日
最終掲載
2020年9月16日
連載期間
約9年5ヵ月20日