東ノ空ヨリ授カリシ ~出所不明の文献より~
東の空より授かりし命と
西の空で朽ち果てし老いた命と
南の空の下で一日を共にし
南の空の下で別れを告げる
西の空で命を看取り
東の空にて再び会わん事を
こうして朽ち果てぬ命と共に
変わらずに生を謳歌する
それは決して業深きものではなく
ただ友としての努めであるが故
いつかに混沌と呼ばれた存在は
いま一つ混沌に欠けるが故に
彼らは皆混沌ではなくなった
ただ友と過ごしたく生きるが故
混沌の残り香を漂わせる彼らは
今宵も夜空の下に集まり
東の空より授かりし命を迎え入れるべく
今日も今日とて生を謳歌する