~私は気付けないまま~

                                                   命短しチャオの生命




                                                 それでも彼らは純粋に生きる。




                                                    チャオは寂しがりやだ




                                                それを私は何も分かっていなかった




                                                  何の色もついていない白




                                                 それは悲しみの色を表すかのように




                                                 チャオは白き繭に包まれていく




                                         ただ・・・ただ少しの間離れ離れになっただけなのに




                                                  チャオは死んでしまう




                                                私はその瞬間にその場所にいる




                                                  ただしてやれることは




                                                白き繭を抱いてあげることだけ




                                          もし人間に言い伝えにある、人間と同等の転生がチャオにもあるのならば




                                               二度と悲しむのことがないよう




                                                今私は祈り続け、好きだったことを表現する事が




                                                手遅れだった私の唯一できることである




                                              チャオの姿、形は見えなかったけれども




                                              最後に笑っていたような気がした








                                                   チャオは幸せを求める


                                                 私達はチャオに幸せを与える


                                                だが本当に幸せになれたのは私達


                                            私達が幸せでないと、チャオもまた幸せではない


                                               チャオが死に逝く時は悲しくて死んで


                                              それを知った私達も悲しいのだから

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掲載号
週刊チャオ第323号
ページ番号
2 / 9
この作品について
タイトル
チャオの生命
作者
斬守(スーさん,斬首,キョーバ)
初回掲載
週刊チャオ第323号