宣伝編
チャオを抱えた少女が準を見つめていた。
ニュートラルフライチャオの大きな羽がより少女を小さそうに見せている。
男は、少女と出会ってしまった。
「準君ね」
「いかにも、俺は準なんだが」
「わたしは、木村かえで」
「君はあれか。エスパー少女とかそういう類なのか?」
「いいえ。すぅぱぁしぞいど」
「スーパーシゾイド?」
「あなたも、闘う人」
あなたも、闘う人
あなたも、闘う
闘う——
そう。
彼の戦いは始まったのだ。
迫りくる敵の存在。
彼らはどう戦えばいいのだろうか?
「これって、ちょっとまずいか?」
「まあ、確実に、来るだろうね」
そして、旅立ちの時——
「わたしは、チャオにキャプチャーされて、チャオのはねになって、飛ぶの」
「ああ。前にも聞いた」
「……明日にでも、そうしようと思って」
「……そうか」
「念のため確かめておくが、自殺じゃないよな?」
「うん」
「それならいい」
「うん」
「いい旅をしてくれ」
「うん。する」
チャオのはね
週刊チャオ ベスト・アンソロジーにて公開!!
「どこにでも、いつまでも飛んでいける」