チャオ・ウォーカー 予告
宇宙より飛来した人工物。異星人の侵略。そして、なぞのロボット。
逆らえない流れに巻き込まれてしまった、小さき"天才"たち。
UNによる大規模クーデター。取り残された少年。今は亡きソニックと、失われたカオスエメラルド。
数多の運命が交わるとき、末森はなにを思い、なにを選び取るのか。
刻一刻と迫り来る侵略の足音。
「チャオウォーカーがこれからの時代、俺たちにとっての銃になるからな」
せめぎあう野心。
「日本を絶対王政にして、王様になりたい」
世界を守っているのは、いったい誰なのか――
――「超移動」
「ああ。発砲を許可する。歯向かう者があれば確実に殺せ。それ以外は好きにしていい」
飛び交う銃弾と叫喚。カオスユニットとチャオウォーカー。撃つものと、撃たれるもの。
存在しない英雄。沸き起こる奇跡と、到来する奇跡の時代。
「奇跡の力が使えるようになったら、人間は駄目になるんじゃないかな」
音速で走れないヒーローが出した答えとは――
「どうにかなんないかな」
「チャオを消費して動かす? ふざけんな! 何考えてんだ、てめえ!」
「では、人を消費して動かすようにしましょうか? 出来ますよ。例えば、あなたとか」
滅ぶことのない敵。
「あなたに私の何が分かるの?」
悲しみが聞こえる。
「やめてくれ、僕に言わないでくれ。僕に、僕には、どうにも出来ないんだよ!」
選ぶべき道は。
「人の夢が儚いんじゃないよ。人の傍に夢があるから、儚いのさ。そう、手を伸ばせば届くはずだ」
怨念の敵。
「倒しても倒しても、これじゃあキリがない!」
人の望む敵。
「チャオの心は純度が高いからね。エネルギー効率がいいのさ」
待ち焦がれたはずの自由は、こんなものだったか。
レールから外れた人生は、こんなものだったか。
「お膳立てはしてあげたよ。君の手は限りなく、そうさ、限りなく伸ばすことが出来るんだ」
そうだ、こんなものじゃない。
「僕と一緒に戦ってくれないか」
「今の僕には、未来が見える」
チャオ・ウォーカー 2012年12月23日公開予定
※スマッシュさんの小説です