『チャオ生誕10周年 ~感謝祭~』
斬守「さて・・・もうすぐだな・・・。」
私・・・水月斬守(すいげつざんしゅ)は、部屋のベット上で寝転がっていろいろ考えていた。
チャオ生誕10周年・・・・・。
いろんな人達が既にいろいろ計画を立てていた。
しかし、私は最近はいろんなところに行き、そして忙しかったため何も考えていなかったのだ。
今から新しく小説を書くのも良かったのだが・・・やはりここは・・・。
斬守「集結して、チャオ生誕10周年を祝うのが一番でしょうねぇ。」
そして、私は手紙を書き始めた。
それは・・・・・とある方々へ向けての招待状である。
『チャオ生誕10周年 ~感謝祭~』
ソニー「なんだこれ?」
ここはチャオの森。
主にチャオ達が住んでいる世界である。
ソニック系チャオのソニーのいる周りは森だらけであり、自然が豊かな場所だった。
旅をしている最中のソニーにオモチャオから、手紙を渡された。
オモチャオはそのままどこかに飛んでいってしまった。
ソニーにとっては珍しい出来事である。
ソニー「・・・とりあえず、チャオティックルーインにいけばいいんだな?」
ソニーはとあるチャオの森にある街、チャオティックルーインに向かって走り出した。
テル「シャー!」
ナックー「いるんならでてこーいッ!」
テイルス系チャオのテルとナックルズ系チャオのナックーは、シャーと呼ばれるシャドウ系チャオの家に訪問していた。
家の中から、シャーとHSR型のチャオのミユキがでてきた。
シャー「お前達か。なんのようだ?」
テル「こんな手紙が届いたんだけど・・・シャーにも届いた?」
そういって、テルに手紙を見せてもらったが、どうやらシャーには見覚えがないらしく、ポヨが?に変わっていた。
ミユキ「あぁ。これのこと~?」
隣にいた、ミユキがいきなり同じような手紙を取り出してきた。
シャーとミユキとで、二枚持っている。
やはりシャー達にも届いていたらしい。
シャー「・・・何故僕に見せてくれなかったんだ、ミユキ。」
ミユキ「渡すの忘れてたー。でもいいじゃないかー今渡したんだしぃー。」
シャー「お前というやつは・・・。」
ミユキはいつでもマイペースである。
ナックー「ところで最近あってなかったが、元気だったか?」
シャー「あぁ、おかげさまでな。ミユキがとても元気だった。」
ミユキ「元気が一番だよ!!」
シャー「ゲームも沢山してたがな。」
ナックー「・・・あいかわらずだな。」
ミユキ「ナックーも相変わらず馬鹿元気だねええええ!!」
ナックー「おう!・・・・・なんだとこの野郎おおおお!!」
そして、久しぶりに二人の鬼ごっこが始まった。
鬼はナックー。逃げるのはミユキ。
そんなのは、夜空のエメラルド騒動以来である。
夜空のエメラルド騒動については・・・違う機会で話が明らかになるだろう。
今となっては、あの時の出来事はそう呼ばれているのであった。
その旅の中、二人はいつでもこんな感じに喧嘩していたのであった。
チャオの森にある迷いの森・・・。
そこにはとある基地があり、とあるチャオが率いている賊の軍隊があった。
その親方であるロミーにも、手紙が届いたのである。
ロミー「なにかしらこれ?」
ユリカ「さぁ・・・?でもお祝いのようですねー。」
その基地内にいたNSS型のチャオのユリカがロミーに対していってきた。
彼女らは、夜空のエメラルド騒動時に一緒に旅をした仲間なのであった。
グワンツ「私にも届いたぞおおおおお!!」
カレン「私もです。後、グワンツ様静かにしてください。」
ロミーの二人のもっとも優秀な部下にも、手紙が届いたようだ。
グワンツはHPF型、カレンがHFF型のチャオである。
ロミー「もしかして、ソニーに会えるかしら!?」
ユリカ「多分会えますねー。楽しみです・・・。」
ロミー「こうなったら、すぐにチャオティックルーインにいくわよ!」
グワンツ&カレン「了解!」
こうして、彼らはチャオティックルーインに走り出したのであった・・・。
「あぁん?なんじゃこりゃ?」
ここはとある部屋の中。
ご主人様が、手紙を持ってそうつぶやきました。
私はご主人様のヒーローチャオ(HN)のヒューマ。
ライトグリーンで、体が光っているという珍しいチャオなのです。
もう一人、ご主人様のチャオであるダークカオスチャオのライドというチャオがいるのです。
「チャオ生誕10周年ぃ~? ワイはそんなん呼ばれる筋合いあったかのう・・・?」
そんな時、部屋にチャイムが響き渡りました。
ご主人様が急いで玄関の扉を開けにいって、部屋の中に誰かが入ってきました。
ご主人様のお友達の蓮さんです。
「おう!どないしたんや蓮!?」
「いや・・・こんな手紙が届いたんだが・・・。」
そういうと、蓮さんは手紙をとりだしてきました。
ご主人様と同じ手紙なのです。
「奇遇じゃのう・・・ワイにも同じ感じの手紙が・・・。」
ご主人様が手紙を取り出そうとしましたが、置いてあったところに手紙がありませんでした。
ライドが手紙を持って、走り回っていたからです。
「おま・・・!こらまたんかい!毎回毎回お前というやつは!!」
「チャオオオオ!!」
そんなこんなで、ご主人様とライドはまた暴れ始めました。
「・・・あいかわらずのやつだな。」
そう蓮さんがつぶやきました。
蓮さんはとある秘密を持っているのです・・・。
それは、また違う話なのです。
「さて、チャオティックルーインじゃったかのう。」
「お前分かるのか?」
「前にチャオの森にいったことが何度かあってのう。場所はしっとるんじゃ。あまりチャオの森にいってはいかんのじゃが・・・たまにはええじゃろ。」
そういうと、ご主人様は私とライドを肩に担ぎました。
「そいじゃあ行こうかいのう、蓮。」
「あ・・・あぁ。(仕事・・・休みとっておこうかしら。)」
こうして、私達はチャオの森に向かいましたのです・・・。
スイーク「・・・クラウド、ルヴァ、出かけるぞ。」
クラウド「あぁ?どこにだ?」
スイーク「親友の首無しの元へ。」
ルヴァ「首無し!?怪奇なもの!?」
スイーク「いや、首はそいつはあるが、名前がな・・・。」
クラウド「名前がなんというんだ・・・?」
スイーク「斬首という・・・。」
こうやって、俺達はチャオの森に連行された・・・。
岩王「で、祝おうってことか・・・。」
斬守の友人である、岩王勇(がんおういさむ)と斬守はチャオティックルーインで、手紙を送った人々がくるのを待っていた。
チャオが不思議そうにこっちを見ている。
無理もない、チャオの森に人がいるなんてめったにないのだ。
斬守「そういうこった。」
岩王「珍しく俺を呼んだかと思えば、こんな企画を・・・。」
斬守「まぁいいじゃないか、昔の懐かしのメンバー集合ってことで。」
岩王「お前だけだろ・・・懐かしいって思えるのは・・・・。」
そんな会話をしているうちにぞろぞろと集まってきた。
夜空のエメラルドメンバー
~斬首~メンバー
斬れてしまった首メンバー
このメンバーを呼んで祝おうということなのだが・・・。
全員集まった時、斬守はこういい始めた。
斬守「皆さんー。今日は集まってくれてありがとうございます。」
ソニー「で?今日はどうやって祝うんだ?」
岩王「そうだ、こんだけのメンバーでどこで祝うんだ?」
確かに、これだけの人数だとチャオの森で祝えるところは少ない。
本来チャオの森の施設などは、チャオに合わせて造られたため、人間と一緒に祝えるようなところがない・・・。
しかし・・・。
斬守「とりあえず、移動しましょうか。」
「どこに移動するんじゃ?」
珍しいチャオ二人持っている男がそう聞いてきた。
すると、斬守が行き先を答えた・・・。
斬守「屋敷ですよ。」
あたりは既に夜になっていた。
夜空の星が輝いている。
チャオティックルーインという街の北の森の奥に、一つの大きな屋敷があった。
人間が住めるような広さの屋敷で、庭も相当広い
その屋敷には、屋敷の持ち主であり、お嬢様であるF型の『フィル』。
チャオでありながらメイド服をきているメイドのNNN型の『メルト』。
屋敷の住民ではないが、遊びに来るツッコミをすることが多いHSS型の『ジェイド』。
屋敷の庭の管理をしているHNN型の『ピューマ』。
屋敷の地下にある図書室で幻闘術というものを研究しているDSS型の『ジェネリクト』。
屋敷の住民ではないが、遊びに来る瓢箪を持ち、いつも酔っ払っているNPP型の『ヴァン』。
そんなチャオがいる屋敷が・・・チャオの森に存在していた・・・。
メルト「お嬢様。本当によろしいのでしょうか?」
メルトは、フィルに向かってそう尋ねた。
フィル「何がよ?」
メルト「この屋敷に大勢のお客様を招くなんて・・・。」
フィル「知り合いの提案だし、断る理由がないからいいじゃないの。」
メルト「しかし・・・。」
そう言ってると、ヴァンがメルト達のそばに酔いながらやってきた。
ヴァン「いいじゃないかーたまにはさーッ。」
メルト「ヴァンさんまで・・・。」
フィル「そうよ。おもしろそうだし、いいじゃない。」
そう・・・フィル、彼女はおもしろそうなことが大好きなのである。
そんなこといってる間に、ジェイドとジェネリクトが走ってこっちにやってきた。
ジェネリクト「どうやらきたみたいだよ。」
ジェイド「てか、あんなにいるのかよ!聞いてないぞ!」
フィル「あんただけには人数はいってないから、当たり前だわ。」
ジェイド「ちょ・・・てめぇ!!」
フィル「いいから、客を出迎えるわよ。」
そういって、フィルは自分勝手に話を進めた。
ジェイドは後からコテンパンにしてやるとひそかに企んだのであった・・・。
ピューマ「いらっしゃいませ~。」
ピューマがそういいながら、屋敷の扉を開ける。
ナックー「うおぉ!?なんだここ!?」
スイーク「こちらスイーク・・・屋敷に潜入した。」
クラウド「いや、しなくていいから。」
メルト「いらっしゃいませ。本日は皆様ごゆっくりして行ってください。」
ミユキ「メイドさんだ!メイドさんチャオがいる!!」
そんな馬鹿騒ぎの中、お祝いをすることになった。
屋敷の中で走り回っていたり、図書室で本を読んでいたり、幻闘術と呼ばれるものの勉強をしていた。
エリ「ソニー、これからもチャオを愛してね。」
ソニー「・・・!」
屋敷の屋上にいたソニーは、かつての友人であるヒーローカオスチャオのエリの声を聞いて、空を見た。
夜空から聞こえてくる声は、どことなく不思議な感じだった。
しかし、それ以降・・・エリの声は聞こえなかった。
そんなソニーの元にシャーがやってきた。
シャー「ソニー。そろそろ、ディナーができたようだぞ。」
ソニー「あぁ・・・。」
シャー「どうした?」
ソニー「エリの声が聞こえたんだ・・・まぁ、気のせいかもな。」
シャー「・・・そうか。」
ソニーは夜空を眺めていた。
「なぁ、蓮。」
「なんだ?」
屋敷の図書館で、ご主人様と蓮さんが話していました。
「チャオは・・・これから忘れ去られる一方なのかのう?」
「・・・さぁな。」
チャオは人間たちの中から、どんどん忘れ去られていた。
現代の人々の中で、チャオを知るものは限りなく少なくなっている。
そんな話の中、後ろから誰かがやってきた。
スイークである。
スイーク「だが、まだチャオを忘れない人間もいる。だからこそこうやって祝える。あんた達だって、チャオを忘れられないそういう存在なんだろう?」
「・・・そうじゃのう。ワイらが忘れなければいいことじゃのう!!」
ここにもチャオを忘れられない人間がいた。
斬守「あぁ、いいねぇ。」
和室のような部屋にいた斬守がそういった。
フィル「突然あんたが言い出した時はびっくりしたわよ。」
斬守「いや、たまにはチャオを祝うのもいいじゃないか。」
フィル「まぁ、そうだけどね。」
岩王「しかし、よくこんなことしようとしたもんだ。」
斬守「スーさんとしての存在になろうとしている今。こんなこともしてみたいのさ。」
そんな話をしていた時に、部屋にメルトがやってきた。
メルト「お嬢様。ディナーの用意ができました。」
フィル「ご苦労。さぁ、いくわよ。」
斬守「よーし、チャオを祝うかーッ!」
チャオ生誕10周年・・・
しかし、チャオは忘れ去られようとしていた
ただ、そんな中でも忘れない人々がいるからこそ
こうやって、祝うことができるのである
私は忘れない
どのような存在に変わろうとも
私は決して忘れない
そして祝おう
「チャオ生誕10周年おめでとう!!」
チャオ・・・・・幸せをありがとう