ぼうけん
主人公は爪を研いでいた。いよいよ自分の番になったのだ。
彼の身を案じた幼馴染が、草原を駆ける主人公を追う。今の主人公に追いつけるのは、「同族」である幼馴染くらいだろう。
しかし彼らは立ち寄った町でおぞましい光景を目の当たりにした。かつてあれほどにぎわっていた町には誰もいない。抜け殻となった物体が落ちているだけだ。
主人公たちはなんとかして物体を埋葬した。すると物陰から生き残りがおずおずと現れた。生き残りは驚くべきことに「同族」だった。
仇を討ちたい、というたしかな意志を彼からくみとった主人公たちは、新たな仲間とともに次の町へ向かった。
このころから新たな仲間は攻撃手段を持たない幼馴染にいらだち始めていた。新たな仲間は自慢の牙をもっているが、幼馴染は速く走れるだけだったのだ。
ところが幼馴染も新たな仲間に対し不信感を抱いていた。理由は言わずもがな。
案の定、二人は喧嘩した。
主人公はひとり取り残されることとなったが、「有翼族」の助けを借りることで二人を見つけ出した。
だが事態は一刻を争っていた。なんと新たな仲間が窮地に陥っていたのだ!
そこへ幼馴染が駆け寄り、事なきを得る。信頼を深めた一行だったが、主人公は自信をなくしていた。
仲間は主人公を叱咤激励した。
それから月日が流れた。
主人公たちはようやく「敵」の拠点にたどり着いたのだ。
しかし主人公はひとり悩んでいた。なんと「敵」の正体は……とても戦える空気ではない。
幼馴染にも打ち明けることができなかった。
友達、だったからだろうか。いや、彼を友達と呼べるのかどうかすらわからない。
主人公らは持ち前のスピードで「敵」のもとへ向かった。
ついに「敵」と対面だ。
一行は気持ちをひきしめた。
主人公たちは抜け殻となった。