ある日のこと
某月某日。
それはひとりの女の子の手にあった。
赤色のチャオはとても走りが速く、
緑色のチャオは力が強く、
青色のチャオは愛らしかった。
どこかから歌が聞こえる。
けれども、それは見えない。
見えない何か。
歌のバリエーションはとても豊富である。
歌を歌い続けている。
楽しそうに。嬉しそうに。飽きることのなく。
歌が聞こえる。
綺麗な歌が。
女の子は隅っこに隠れている、一匹のピュアチャオを見つけ出す。
ピュアチャオは歌を歌っている。
そのチャオに、名前はなかった。