8月31日(火)

 結果考察。
 凶悪的な何かは僕を襲う。僕を嫌って、僕を蔑ろにする。軽蔑され、侮辱され、僕は隅っこでひとりぼっちになる。
 凶悪的な何かは僕から全てを奪う。それは僕の目や耳や鼻や口を支配して、僕の脳を引きずり回し、打ち砕いて、消してしまう。
 凶悪的な何かが僕を支配する。
 時間が無限になることはない。
 凶悪的な何かが何かをしているのを、僕は見ることしか出来ない。
 でも、それは僕が本当にしたかったことなのだという。
 僕の楽園から、僕の友達がひとりずつ、いなくなっていく。
 僕は尋ね、疑問を抱く。抵抗する。しかし跳ね除けられる。
 そうじゃない。
 そうじゃないんだ。
 凶悪的な何かは僕を狭い場所に閉じ込める。
 僕の時間は有限でも、無限ですらもなくなった。
 僕の時間は、ゼロだ。
 無。
 それこそが、僕の全てである。
 もう、何も、考えられない。
 あるいは何らかの奇跡的な条件が揃えば、僕は、どうにか、出来ると、僕は、僕の、友達を。

このページについて
掲載日
2010年12月23日
ページ番号
14 / 16
この作品について
タイトル
7月25日(日)
作者
ろっど(ロッド,DoorAurar)
初回掲載
2010年12月23日